更新日 2026年11月3日
納め先や銀行から「CO2排出量を教えてください」と届く会社が増えています。依頼のもとが大企業の開示の義務でも、削減目標でも、まず聞かれるのは自社が1年に出したCO2です。依頼文の言葉を見れば、返すものと読むページが決まります。
取引先からの依頼に答える、法律の義務はありません。ただ、数字が届かないと、納め先は買った金額などから業界の平均で推計します。自社で出した数字を渡すほうが、実際に近い値で数えてもらえます。
| 依頼文にある言葉 | 返すもの |
|---|---|
| 排出量、Scope1・2、サプライチェーン排出量、年度 | 会社の1年分のCO2。燃料と電気の使用量に国の係数を掛けて出す。詳しく |
| 融資、銀行、算定ツール | 拠点ごとの使用量と、会社全体の排出量。外部の検証を受けたかどうかも。詳しく |
| 削減目標、SBT | 目標があるか。なければその旨と、出した排出量。詳しく |
| 部品ごと、製品1個あたり、LCA、IMDS | 納める部品ごとのCO2。材料の重さと工場の燃料・資材・廃棄物の量から出す。詳しく |
| CBAM、CNコード、EU向け、1トンあたり | EUに出す鋼材やアルミなどの、製品1トンあたりのCO2。詳しく |
| EcoVadis | 評価を受けること。環境・労働と人権・倫理・調達の方針や記録。詳しく |
| 再エネ、RBA、CMRT | 電気を再エネに替える計画、労働の監査、鉱物の出どころの調査票。詳しく |
どの依頼でも、土台になるのは会社の1年分の燃料と電気の量です。部品ごとやCBAMの数字も、この量を製品に割り振って出します。
会社全体の1年分を返すときの例です。数字と社名は入れ替えて使います。
| 対象の年度 | 2025年度(2025年4月〜2026年3月) |
| 範囲 | 本社工場1か所(当社の全拠点) |
| Scope1(燃やした燃料の分) | 〇〇トン |
| Scope2(買った電気の分) | 〇〇トン |
| 合計 | 〇〇トン |
| 使った係数 | 電気は〇〇電力の契約の排出係数(聞けなければ、国の一覧の調整後排出係数)、燃料は環境省の算定方法・排出係数一覧 |
| 推計した月 | なし(あれば、どの月をどう推計したか) |
納め先は、受け取った数字を自社のScope3(取引先など自社の外で出た排出)に入れます。年度や範囲がずれていると、納め先は数字を使えません。
大企業が取引先に数字を求めるのは、自社の開示や目標に取引先の分も入るからです。依頼文に書いていなくても、もとはたいてい次のどれかです。