国の委託|2026年10月号

国の「開示・金融」の委託、EDINETの1件を除けば去年の1.3倍

コンサルティング会社やシンクタンクは、開示と金融に関わる国の委託を受けています。その額は、2026年度は9月10日までで11.4億円です。このうち4.0億円は、金融庁のシステム開発の1件です。増えた分の中身と、毎年どの会社が受けているかを、契約の記録から読み解きます。

今月の動き1.3倍EDINETの1件を除いた伸び

どれくらい増えたのか

7.0億2024年度
16件
5.8億2025年度
10件
11.4億2026年度
(9月10日まで)17件
EDINETを除くと7.4億
環境省・金融庁など6機関の合計(経済産業省は含まない)。受注データの「営利の会社」の表にある会社が受けた、件名に開示や金融を含む委託

2026年度は、9月10日までで2025年度の1年分の約2倍です。ただし、この中には金融庁のシステム開発の1件(4.0億円)が入っています。この1件を除くと7.4億円で、2025年度の約1.3倍です。

増えた分の中身

いちばん大きいのは、金融庁の仕事です。金融庁は、有価証券報告書を公開するシステム(EDINET)を、SSBJ基準による開示に対応させます。この開発に関わる仕事を、野村総合研究所が4.0億円で受けました。

この仕事は、開示の支援や調査ではなく、システムの開発です。除いた7.4億円は、2025年度の5.8億円より多く、2024年度の7.0億円とほぼ同じです。

2026年度の主な契約受けた会社金額
EDINETのSSBJ基準への対応(金融庁)野村総合研究所3億9,600万円
ESG地域金融の普及・促進(環境省)野村総合研究所1億1,000万円
金融及び静脈メジャー化の調査(環境省)BCG1億円
国内外のESG金融の調査・普及(環境省)三菱UFJリサーチ&コンサルティング6,526万円
グリーンファイナンスサポーターズ制度の運営(環境省)EY4,950万円
グリーンファイナンスポータルの運営(環境省)EY4,928万円

毎年同じ会社が受ける仕事、入れ替わった仕事

3年分を並べると、同じ仕事を毎年同じ会社が受けている例が目立ちます。一方で、受ける会社が入れ替わった仕事もあります。

環境省の仕事2024年度2025年度2026年度
ESG地域金融の普及・促進野村総研野村総研野村総研
国内外のESG金融の調査・普及三菱UFJリサーチ三菱UFJリサーチ三菱UFJリサーチ
グリーンファイナンスサポーターズ制度の運営BCGBCGEY

国の委託は、毎年度の入札や公募で受ける会社が決まります。同じ会社が続けて受けるのは、前の年の経験と人がそろっているからです。入れ替わりは多くありませんが、起きるときには大きな案件が動きます。

3年間で多く受けた会社

野村総合研究所8.2億
BCG3.6億
デロイト トーマツ2.8億
EY2.4億
三菱UFJリサーチ2.1億
いであ1.9億
三菱総合研究所1.7億
2024年4月〜2026年9月10日。野村総合研究所の8.2億円には、EDINETの4.0億円が入る。発注した機関は、43件のうち35件が環境省

この仕事への影響

3年間の43件のうち35件は、環境省の発注です。中身は、ESG金融の調査、地域の銀行の脱炭素の支援、企業の開示の促進、グリーンファイナンスの制度の運営です。受ける会社は毎年度の入札で決まり、同じ会社が続けて受ける仕事が目立ちます。

金融庁のEDINETの仕事は、これとは別の種類です。開示の基準に合わせてシステムを作る仕事で、受けたのは野村総合研究所です。ESG金融の調査や検討会の運営に関わった経験は、環境省の毎年の委託で生かせます。

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