評価機関の動き|2026年10月号

CDPの今年の点数は、11月30日の週に届く

CDP(企業の環境への取り組みを質問書で集め、点数を付ける団体)は、2026年の点数を11月30日の週に知らせます。今年は組織を2つに分けると発表し、回答の下書きをつくるAIの機能も入れました。日程と変わったことを、CDPの発表から読み解きます。

今月の動き11/30の週CDPの点数が届く

2026年の日程

時期できごと
6月11日営利の会社と非営利の財団に分かれると発表
6月15日の週回答の受付が始まる。海洋の質問が初めて入る
7月23日回答の下書きをつくるAIの機能を、全ての回答企業に提供(発表は7月21日)
9月16日点数が付く回答の期限
11月30日の週回答企業に点数を通知。同じ週の後半にCDPのサイトで公表

点数が付くのは、気候変動・森林・水セキュリティの3つです。新しく入った海洋の質問は、プラスチックや生物多様性と同じく、点数が付きません。9月16日を過ぎて出した回答にも、点数が付きません。

2つに分かれて、何が変わるのか

CDPは、営利の会社と、慈善団体のCDP Foundationに分かれます。営利の会社には、投資会社のPermiraが出資します。

組織役割とお金
営利の会社(CDP)企業に環境データと開示(投資家などへの情報の公表)の仕組みを提供する。Permiraの出資を人・技術・商品の開発に使う。Sherry Madera氏が続けて率いる
財団(CDP Foundation)最新の科学をもとに、開示の方法と質問の見直しを主導する。営利の会社の株主として取締役会に人を出す。CEOはBeth Thoren氏

2026年の開示の流れと、今の商品・サービスは予定どおり続くとしています。手数料や点数の付け方が変わるかどうかも、出資の金額も、発表には書かれていません。

分割には、英国の慈善委員会などの承認が要ります。完了は2026年末ごろの見込みで、決まった日付はありません。

AIの下書き機能でできること

新しい機能の名前は「Suggested Response」です。会社がすでに出している報告書を読み込み、CDPの質問ごとに回答案をつくります。

1読み込む統合報告書やサステナビリティ報告書など
2探す質問に関係する情報を抜き出す
3当てはめる抜き出した情報を、合う質問に振り分ける
4下書きCDPの回答画面に回答案を出す
5会社が仕上げる確認・修正・提出の責任は回答する会社にある
CDPの発表(7月21日)をもとに作成。使うかどうかは会社が選べる

先に試した約800の顧客では、準備の時間が平均40%減ったとしています。報告書に数字や方針を書いている会社ほど、使える下書きが多く出ます。

企業の担当者の1年

CDPの担当者の仕事は、受付が始まる6月から点数が届くまでが山です。

時期担当者の仕事
6月〜9月工場や調達などの部署から数字を集め、質問書に回答する。9月16日が期限
11月30日の週点数を受け取り、経営陣に報告する。よい結果なら発表の準備をする
12月〜翌年5月点数の理由を読み、足りなかった開示や取り組みを社内で直す

この仕事への影響

11月30日の週、CDPの点数が回答企業に届きます。サステナビリティの部署は点数を経営陣に報告し、翌年5月まで、点数の理由を読んで取り組みを直します。

AIの下書きで、回答の文章を書く手間は減りました。点数の差がつくのは、温室効果ガスの数字の確かさと、削減の実績です。

そこで外に頼まれるのは、点数の分析と、翌年の改善の計画づくりです。工場や調達の部署から排出量を集め、確かめてきた経験は、頼む側でも頼まれる側でも通用します。

学生なら、点数が付く3つのテーマと、付かないテーマの違いを押さえておくと、CDPの話題で詰まりません。

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