自分の会社や取引先で、人権を傷つけていないかを調べ、見つけたら手を打ち、その結果を説明し続ける取り組み。
人権デューデリジェンスは、健康診断に似ています。毎年受けて、悪いところが見つかれば治し、次の年にまた確かめます。人権デューデリジェンスはその会社版で、調べる範囲は仕入れ先などの取引先にも広がります。
もとは、2011年に国連人権理事会が支持した「ビジネスと人権に関する指導原則」です。人権を守るという約束(人権方針)、上の4つの手順、被害を受けた人を救う仕組み(救済)の3つを会社に求めています。
日本では2022年9月に政府がガイドラインを出し、規模や業種にかかわらず、すべての会社を対象にしています。売上上位300社のうち、有価証券報告書のサステナビリティの欄で人権デューデリジェンスに触れているのは117社(39%)。クラレは2024年5月に専門のタスクフォースを、ミネベアミツミは2025年12月に人権尊重推進室をつくりました。
EUでは2029年7月26日から、大きな会社に人権デューデリジェンスが義務になります。日本の会社も、EUでの売上が15億ユーロを超えると対象です。
取引先に話を聞きに行き、問題が見つかれば一緒に直す人が要ります。調達・購買や海外拠点の管理、労務の経験が生きます。新卒なら、法学部で学ぶ人権や、国際関係・地域研究のゼミが役に立ちます。