国の委託|2026年10月号

環境省の1年は、4月でほぼ決まる

環境省の委託や調達の契約は、年度の初めの4月に集中しています。公告は、入札への参加を広く呼びかける知らせです。2025年度を中心に、月ごとの件数と金額、公告の時期、年度の途中に出る仕事を、契約の記録から読み解きます。

今月の動き960件1,885件のうち4月に結んだ数

4月にどれだけ集まっているか

9604
1315
1466
1357
1028
1249
7610
5811
6812
271
182
403
2025年度(2025年4月〜2026年3月)の環境省の物品・役務の契約の、月ごとの件数。合計1,885件

2025年度は、1,885件のうち960件が4月に結ばれました。そのうち776件は4月1日の契約です。

4月から8月までの5か月で比べると、4月の割合は2024年度が63%、2025年度が65%、2026年度が66%です。毎年ほとんど変わりません。

金額で見ると、4月の重みはもっと大きい

年度1億円以上の契約うち4月
2024年度166件125件
2025年度140件105件
2026年度(8月まで)108件96件

2025年度の契約の総額は947.8億円で、そのうち695.1億円が4月です。この中には、福島の廃棄物の処理のように1件で数十億円の契約も含まれます。

1件の金額の真ん中の値(中央値)で比べても、4月は1,375万円、5月から後は920万円です。大きな仕事ほど、4月に始まります。

4月の仕事は、どう決まるか

712月
591月
1762月
983月
104月
環境省の入札公告のページで公告日が分かった、2026年4月の競争入札の契約351件(ほかの1件は前の年の公告)

2026年4月に結ばれた競争入札の契約561件を、環境省の入札公告のページと照らし合わせました。公告日が分かった351件のうち、333件は1月から3月の公告です。

公告には「令和8年度の予算が成立することを条件とする」と書かれています。国会で予算が決まる前に入札を進め、新しい年度の初日に契約を結ぶ流れです。

2025年度の契約の方式4月5月から後
総合評価の入札285件338件
そのほかの入札302件346件
随意契約373件241件

総合評価の入札は、値段と提案書の中身の両方で受ける会社を決める方式です。随意契約は、入札をせずに相手を決める契約です。4月は随意契約の割合が39%で、5月から後の26%より高くなります。随意契約にも、1月ごろに公募を出すものがあります。

年度の途中に出る仕事

5月から9月は、国立公園の仕事と、生き物や自然の調査が増えます。件名に国立公園や国定公園を含む契約は、4月の960件中54件に対し、5月から9月は638件中105件でした。

10月から3月には、補正予算(年度の途中に追加で組む予算)の仕事が出ます。2025年度は、九州や関東で大きな災害に備える、災害廃棄物の対策の仕事が続きました。

この仕事への影響

2025年度は、4月1日だけで776件の契約が結ばれました。2026年4月の競争入札では、公告日が分かった351件のうち333件が1月から3月の公告です。

環境省の委託を受ける会社は、この時期に提案書を書きます。4月から1年かけて、調査や事業を進めます。

官公庁向けの提案書や、年度ごとの事業の進行管理をしてきた人は、この暦にすぐ合わせて動けます。5月から9月には、国立公園や生き物の調査で現地に出る人の仕事が増えます。10月から後は、補正予算の仕事が加わります。

学生のうちに、総合評価の入札と随意契約の違いを押さえておくと、官公庁の仕事を受ける会社の面接で話がかみ合います。

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